―――　創　世　神　話　―――






世界は見えない大地だった





一神は、光を与えた


一神は、闇を与えた


一神は、生命を与えた








それが、はじまり













人は天へ還るのだという

今まで生きてきたすべての過去を捨てて

『経験』という名の、歴史を捨てて

何も持たない純白の意識となって

そこには、身分も人種も差別もない

…皆が平等で不自由を知らぬ場所

至上の楽園

争うこともない

蔑み、蔑まれることもない

憎むこともない

悲しむこともない

穏やかな時間だけが支配し、すべてを忘れて眠るところ




死の先にあるところ

生の前にあるところ

神が人のために創りしその楽園を―――『天の庵』という





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